今朝、午前8時30分ごろにアメリカが2000億ドル相当の輸入品に関税10%との報道がありました。

アメリカの株式市場は上昇し終わって、日経平均先物も小幅高ではありましたが、昨日より少し高い位置で寄り付くのかなと思っていたら午前9時に市場が開くと大幅安で寄り付きました。

その後、下げ足が拡大し、日経平均の安値はは前日よりおよそ450円安い21744円まで下落。

アメリカ市場が終わってから、こういった報道がされ、海外投資家が7割も占め、一番最初に開く日本が一番先に情報を得るので、悪いニュースだと真っ先に安く叩かれます。

今回は、アメリカの追加関税に対して中国が報復関税をかけたことによる報復で、日本円にすると22兆円相当に10%の関税、しかもハイテク製品を中心にかけるとあって、大きな影響があるものと思われます。

前回は500億ドルで25%ですから、率は下がっていますが、関税額は大きなっており、それなりに影響が出るものと考えられます。

アメリカが先に喧嘩を売っておいて、さらにエスカレートするあたりに矛盾は感じますが、これまで不平等な政策により知的財産を盗まれたアメリカからすれば「まだまだやるからな!」と声高に宣言したことになります。

ここにきて、中国は熱心に海外と親交を深めていますが、これまで10億人を超える人口を抱えるとあって、合弁会社設立などで技術を公開しないと販売させないといった強気な政策を押し付けられ、煮え湯を飲まされていたEUや日本からすると中国に肩入れするのもかなり抵抗があり、様子見となっています。

平たく言うと、「アメリカの対応は困るけど、中国が困るのは仕方がない、ざまぁみろ」みたいな感じ。

中国もそれを意識しているのか、ここに来て合弁会社の緩和などの政策を見直し、中国は開かれた市場と言っていますが、トランプ大統領にはもの足りないようです。

中国も海外から嫌われているのを認識しているせいか、ここ最近は日本に対しても穏やかな対応に徹しています。

とはいえ、尖閣諸島付近の進入、少し前の日本の不買運動などを見ていると個人的にも中国に対してはあまり肩入れしたくないというのが心情。

世界経済の混迷は困るけど、中国叩きはさほど…。

そんな世界観が垣間見えます。

ただ、日本市場はアメリカ、中国なしでは成り立ちませんから、できるだけ穏やかな方法で対策を講じてもらいたいのが本音。

行動を伴うことも大切ですが、あまり行きすぎると相場が下げ過ぎて戻ってきませんからほどほどの対応を大統領にはお願いしたいところです。

といっても無理だろうけど…。