1月20日に国立がん研究センターより、10年生存率などが公表されました。本日の日経新聞にも特集で掲載されていました。

がん患者の10年生存率は58.2%となっていますが、部位によってかなりの差異が出ています。
また、10年生存率ということで、治療については少し古いデーターを用いています。


ちなみに、私の母のリンパ腫については生存率がありませんでした。

もともと罹患率も少し低く、低悪性度から高悪性度までおよそ30もの分類があるためかもしれません。


2014年に小野薬品の抗PD-1のニボルマブ(オプジーボ)がメラノーマに認可されました。

これまで、がん免疫療法では先進医療として樹上細胞などがありましたが、オプジーボはこれらに比べるとかなりの効果があります。

また、他のがんにも効くことが分かっており、現在臨床試験を進めています。


特にがんを消失する例も確認されており、患者さんにとっては希望の薬でもあります。

そして、「分子標的薬」以外の選択肢が増えたことは喜ばしい限りです。


そのため、10年生存率は今後も比較的伸びると考えられます。

しかし、オプジーボも全ての患者さんには効果が発揮されるわけではありません。

そのため、新たな薬を待たなくてはならない人たちもいます。


現在、開発から認可まで約20年と言われています。

この期間をできるだけ短くできることを期待したいと思います。

がんに限らず病は、患者、そして家族にとって大変重い負担となるものです。


特に患者にとっては、孤独感など想像できない悩みがあることと思われます。


新たな薬剤により、この負担が和らぐことを願っています。