2人に1人が、がんになると言われています。
がんは、今では胃がん、大腸がんなどは生存率も高く、治せる病気とも考えることもできます。
一方で、すい臓がん、担がんなどは生存率が低く、未だに不治の病とも考えられます。


大日本住友製薬が開発しているがん細胞の親玉であるがん幹細胞を攻撃する治療薬「ナパブカシン」を2017年度に発売するとのニュースが発表されました。

現在、日本と米国で最終的な臨床試験(治験)で効果の確認を進めており、まず胃がん向けに製造販売の承認を取得するそうです。



「がんの親玉」であるがん幹細胞を狙い撃ちにする大型新薬となります。



がん細胞はがん幹細胞から作られます。

しかし、がん幹細胞は、分裂がゆっくりで、がん細胞には効く抗がん剤が効きません。

そのため、一時がんが消滅したように見えますが、時間が経つとがん幹細胞がまたがん細胞を作り、腫瘍を形成し、再発や転移することになるそうです。


人の免疫機能を生かした小野薬品工業の「オプジーボ」は、がん幹細胞にも一部効果があるとみられますが、最近では年間3500万円とも言われる費用が問題となっています。


ナパブカシンは、既に治験で患者の生存率を高める結果が出ており、他の抗がん剤の併用で治療効果が高まることも確認されているとのこと。

最初に胃がん向けに承認を取得し、その後、肺がんや大腸がんへの治験も進め、幅広い薬効で承認の取得を狙うそうです。




ここ数か月で、制御性T細胞ウィルスを使ったがんの治療に関する研究が発表されています。


どれもがんを消滅、大幅な縮小と効果が高い一方、副作用が少ないのが特徴です。


がんだけが全ての病気ではありませんが、2人に1人と言われるほどの重い病気となっていることから、一日でも早く治療が開始されることを祈っています。


~過去ブログ~
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