昨日、明日は上昇か?とブログに書いたとおり、朝方の日経平均の先物を見ると21600円台と200円を超える上昇となっていました。

ただし、それは午前8時前まで。

その後、ゲーリー・コーン米国家経済会議(NEC)委員長の辞任が伝わると先物が大きく下げ、21250円台まで下落しました。

しかもドル円は105.50円と0.50円も下落。

先物が堅調だったことから、寄付前に冷や水を浴びせられたものとなりました。

ただし、日経平均は場中にかなり戻すも終値は21,252.72円と165円ほど下落となっていますが、個別銘柄はかなり落ちています。

今日も下落…


それもそのはずで、コーン氏は自由貿易主義者。

先のトランプ大統領の鉄鋼25%、アルミ10%の関税を反対していただけに、株式市場にとってはネガティブサプライズとなりました。

もともと、コーン氏はバージニア州シャーロッツビルで白人優越主義者らと反対派が衝突した事件で大統領を批判したことから、大統領に疎まれていたので辞任は時間の問題とされていましたが、ここにきての辞任はダメージがでかそうです。

残っている有力者は、ロス商務長官、ムニューチン財務長官など困ったメンツばかり。

しかもNAFTAでは大きな成果もないので、そのうち疎まれる長官が出てくる可能性も否定できません。

さらにさらに、ホワイトハウスのケリー大統領首席補佐官の辞任も噂されています。

家族主義で世界一の大国を動かすのは難しく、中間選挙での共和党の惨敗が徐々に見えてきました。

ハーレーダビットソンやリーバイスなどEUから共和党議員のお膝元の製品ばかり関税候補にされ、ただでさえ気が気ではないのに、鉄鋼やアルミの関税を推し進められてはたまりません。

ハーレーやリーバイスの製品だけ個別に関税をかけるのかは、甚だ疑問ですが、「やったらやり返す」と意思表示したわけで、このまま進めばアメリカにとってかなりの痛手となりそうです。

関税発表から、アメリカの株式市場を見ると、鉄鋼は上がっていますが、車や小売は下がっており、時価総額も大きく低下しています。

市場の目は、効果はマイナスととらえているので、このまま強硬に進めればさらに下落するものと思われます。

昨日は、株式市場の調整はあと2週間なんて話をしましたが、それ以上長引く可能性がでてきました。


大統領が黙っていれば上がるのに…


沈黙は金


この言葉を噛みしめてほしい。