がん…

がんにも様々な種類があり、多くは臓器のあと、例えば「胃」や「大腸」などの後につく「がん」が多いですが、それ以外にも様々な「がん」があります。

血液がんもその一つ。

リンパ腫、白血病など大枠はなんとなくありますが、リンパ腫をとってみても分類すると30種類以上あるとされています。
中には少数な特異なタイプが発現する可能性があり、その可能性をいち早くAIである「ワトソン」が解析し、助言し治療に効果を発揮しました。

日本で最高峰の医療を行っている一つである東京大医科学研究所でも診断が難しかったものをAIが行ったわけですから驚きです。


以下が、東京新聞の抜粋になります。

膨大な医学論文を学習した人工知能(AI)が、診断が難しい六十代の女性患者の白血病を十分ほどで見抜いて、東京大医科学研究所に適切な治療法を助言、女性の回復に貢献していたことが四日、分かった。

使われたのは米国のクイズ番組で人間のチャンピオンを破った米IBMの「ワトソン」=写真、ゲッティ・共同。東大は昨年からワトソンを使ったがん診断の研究を始めており、東條有伸教授は「AIが患者の救命に役立ったのは国内初ではないか」と話している。他にもがん患者の診断に役立った例があるという。

AIは物事を学習し、考える能力を持つコンピューターのプログラム。チェスや囲碁などで人間に勝つだけでなく、今後は医療への本格応用が進みそうだ。

女性患者は昨年、血液がんの一種である「急性骨髄性白血病」と診断されて医科研に入院。二種類の抗がん剤治療を半年続けたが回復が遅く、敗血症などの危険も出た。そこでがんに関係する女性の遺伝子情報をワトソンに入力すると、急性骨髄性白血病のうち「二次性白血病」というタイプであるとの分析結果が出た。
ワトソンは抗がん剤を別のものに変えるよう提案。女性は数カ月で回復して退院し、現在は通院治療を続けているという。

東大とIBMは昨年から、がん研究に関連する約二千万件の論文をワトソンに学習させ、診断に役立てる臨床研究を行っている。

<人工知能(AI)> 物事を学習し、考える能力を持たせたコンピューターのプログラム。1950年代に開発が始まった。最近は大量のデータをAIが自ら学習する新手法が登場し、第3次ブームと言われる。チェスや将棋に続き、「人間の最後のとりで」といわれた囲碁でトップクラスのプロ棋士を破るなど、進化が加速している。




画期的ながん治療薬であるオプジーボでも効果がでる人は数割ともいわれています。

医師が示した薬剤について、効果的に効くかどうかをAIにより確認してもらう日が近いのかもしれません。