北京冬季五輪のスピードスケート女子団体パシュートで高木菜那選手が最終盤に転倒してしまいました。


わずかにリードし、あと少しで金メダル…。


号泣する姿はなんとも言えませんでした。


転倒するギリギリの攻防。


観ていてハラハラしました。


選手の緊張もものすごかったでしょう。


勝利したカナダは金メダル、そして日本は銀メダル。


結果はすばらしいものの、金を逃した自責の念はなかなか払拭できないものと推察されます。


残念な結果ではありましたが、転倒したことに対する非難はあまりありません。


銀メダルというだけでもすばらしく、力を出し切った姿は感動を覚えます。


そんな今回のレースで、私は谷口浩美さんを思い出しました。


谷口浩美さんは、男子のマラソン選手。


1992年のバルセロナオリンピック男子マラソンに出場しました。


優勝候補の1人とされていましたが、20km過ぎの給水地点で後続選手に左足シューズの踵を踏まれて転倒。


これでシューズが脱げて履き直すなどで数十秒をロスし、優勝争いから脱落。


ただし、その後レースで追い上げ8位に入賞しました。


ゴール後のインタビューで、苦笑いを浮かべつつも


「途中で、こけちゃいました」


「これも運ですね。精いっぱいやりました」



後続の選手のせいにするのでもなく、とてもさわやかなコメントを残しました。


私が高校生ぐらいの時でしたが、とても印象に残っています。




谷口さんのようにはなれないかもしれませんが、精一杯やったのは間違いありませんし、何よりも銀メダルというすばらしい結果も残しました。


もう少し時間が経てば落ち着くでしょう。


高木菜那選手には、「ぜひ胸を張って笑顔で帰国してほしい」そう願っています。