日経平均が膠着しています。

ただ、5月は気前よく買っていた海外投資家ですが、6月第2週は売り越しとなり売り買いが逆転してきました。

この間、株価を支えたのが個人投資家です。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸レポートでは、個人の939億で現物、先物の海外投資家が売り越しを支えたそうです。

ちなみに先物と現物を合わせた売り越し額は5723億円。

その間、自社株買いが1359億円あるそうですが、残りを個人の額のみではみあいません。

どうして、売りを支えられるのか?

それは信用取引で支えていると考えられそうです。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券 藤戸レポート
http://www.sc.mufg.jp/report/fj_report/pdf/fj20170626.pdf


砂上の楼閣。

ということは、レバレッジがかかっているため、一旦落ちると下落に拍車がかかることは容易に想像できます。

ちなみにEPSが日経平均を支えるという意見もありますが、実はこれは18年3月見込み。
アメリカの景気減速、円高なんてことがあればあっという間にこの見込みも崩れてしまいます。

そもそもドル円の平均値はおよそ110円。

105円、100円ともなればEPSも落ちてきます。

そのようなこともあり、アナリストの株価のトレンドが最近2極化しています。

日本のEPS、アメリカの持続的な成長などをもとにした上昇トレンド。

もう一つが、アメリカの景気減速、原油先物の下落などからくる下落トレンド。

現在、海外投資家は売りが中心ですから、今(もう少し先)がピークと読んでいる可能性があります。

一方、日本株が有望と言っても、現在は任天堂が一人稼いでいるだけで他は局所的な上昇となっています。

ただ、任天堂の強さはもの凄く、落ちるのはもうちょっと先と思われます。

とはいえ、このような状態ですからすでに株価が高すぎて買うこともできませんので、市場全体が膠着状態に陥っているものと推察されます。

そもそもEPSを根拠にしているのであれば、低位株も合わせて上昇するはずですが実は成長株しか上昇していません。

商社なんて低PERですが一向に上がっていません。

三菱商事などはむしろ下がっているほど。

三菱商事のチャート


ということは、多少は上下はするのでしょうが、もう株価としては頭打ちなのではないかと個人的には思っています。

ここにきて、ダウ、ナスダックともに停滞してきています。

ここからさらに上昇するのか?、それとも下落するのか?ここが分水嶺といっても過言ではなさそうです。


果たして海外投資家の売りトレンドを個人投資家が跳ね返すことができるのか?


私は無理だと思っていますが、どうなるんですかね?