本日の日経新聞にがんの転移を防ぐ抗体を開発との記事がありました。

以下、日経新聞の抜粋になります。

がん化学療法センター、がん転移防ぐ抗体を開発

がん研究会のがん化学療法センターは、がんの転移を防ぐ方法を見つけた。がん細胞が血中の血小板をよろいのように身にまとい、免疫細胞から逃れる性質に着目。たんぱく質でできた抗体で血小板とくっつくのを妨げる。がんが転移しやすい肺がんや肉腫の治療を狙う。3年以内に臨床試験(治験)を始めたい考えだ。

転移しやすいがんは、血小板とくっつきやすいという。血小板は免疫細胞に異物として認識されないので、血小板の付いたがん細胞は体内を動き回りやすいとみている。
がん細胞の表面のたんぱく質が、血小板とくっつく接着剤の役割を果たしている。
研究チームは、このたんぱく質が結合する際に重要な働きを担う部分を特定した。ここにふたをするような抗体を新たに開発した。

ヒトの肺がんをマウスに移植し、抗体を投与した実験では、40日後の腫瘍の大きさが4分の1程度に抑えられた。今後は、人の体に適した抗体を作る。

とあります。



がん患者にとって再発、転移は深刻な悩みです。

特に肺がんなどのがんは転移する可能性が高く、患者の精神的な負担は重いものがあります。

まだマウスによる実験ではありますが、これが実現できれば、臓器に発生するがんは手術と抗がん剤の治療だけで転移、そして再発も防げる可能性があり、患者の精神的な負担も軽減されます。


ここにきて、様々ながんに関する成果、治験などが増えてきました。

これまでの研究が実を結びつつあり、とても期待しています。