私が所有する車は10年を超え、ナビには載っていない道路がかなりあります。

最近では、東関東自動車道、外環自動車道の延伸部などが開通していますが、ナビには表示されません。

新しい道路が多くできているせいですが、実はこっそりと廃止する橋も増えています。

日本は、高度成長期の時に作られたものが多く、橋もその時期に建設されたものが多くあります。

1960~80年代にはかなりのものが作られました。

しかし、時が流れると一気に高齢化します。

1960年から60年経過し、これまで永久構造物と思っていたコンクリート構造物も笹子トンネルの事故により点検が義務付けられ、点検してみればかなり劣化していることが分ってきました。

しかも地方の集落は点在し、集落に行くだけの道路が整備されましたが、人口減少で収入は減り、支出は増え、維持するのも困難。

長寿命化すれば?

なんて言われそうですが、国道や高速道路であればいざ知らず、市町村道では仮橋なのか橋なのか分らないような橋もたくさんあり、長寿命化できない橋もたくさんあります。

お金に余裕があれば、架け替えが一番いいのですが、通行量の少ない橋を架け替えて維持管理するのではコストばかりかかります。

ということで廃止するわけです。

ただ、ここで自治体の能力差が出てきます。

議員や有力者は、

「交通が不便になるから廃止はまかりならん」

なんて平気で言います。

そのおかげで、至るところに道路ができ、路線バスを走らせているわけですが、人口はちっとも維持できず、赤字を増長するだけで地域のためになっていません。

そういう意味では、廃止を積極的に行っている自治体は将来を見据えていると考えられます。

橋を廃止することは、将来にもつながります。

短期では不便ですが、長期で考えれば廃止は理にかなった選択です。

自治体によって、一律だったサービスや将来負担が大きく変わる時代に入ったと考えられそうです。