北海道を自転車で走っていて感じたことがあります。

自転車で走っていると札幌市と他の市町村の違いがよく分ります。

気づいたのは、札幌市は道路工事以外にもビルなどの建築工事が多いこと。

土木を仕事にしているせいか、工事現場は大変気になりよくよく見ていました。

札幌市内では夜間でも多くの場所で道路工事や建築工事をやっています。

200万人近くが住む都市ですから、道路工事を渋滞が発生しない夜間に行うのは分りますが、建築現場でも多くの場所で夜間工事していました。


その一方、他市町村では、中心街を外れると空家、閉店したお店がかなり見られ、人の少ない駅ではお店さえなくなっています。

ちなみに200万人というと名古屋市とほぼ同じ規模。

もちろん面積などは異なりますので全く同一とまではいきませんが、札幌市は全国屈指の大都市なのは間違いありません。

とはいうものの、北海道庁のページの人口動態を見てみると、札幌市は人口増でそれ以外は人口減。

ということは、他市町村の人口を札幌市が吸い上げているというのが実態です。

札幌市


話を戻しますが、夜間の工事は費用がかかる割に、生産性が落ちるのであまりいいやり方ではありません。

もちろん、人口が増えているから工事するわけではなく、人口増は一つの理由で、それ以外にも外国人の観光客が増えている、施設の老朽化対策など様々な理由があります。

そのような様々な理由を踏まえた結果、札幌市では急ピッチに建築工事もしていると思われます。

しかもコストの高い夜間で。

有名な小樽市や函館市ですら人口減の中、積極的に建築工事をしているのを見ていると札幌市の独り勝ちといっても過言ではありません。

すすきのには多くの人であふれ、大きな病院、駅ビル併設のショッピングセンターなど札幌市には全てがそろっています。

そのせいか、札幌市の医療費はとても高く、がん治療など全国でも有数の医療費を支出している自治体でもあります。

北海道大学病院、がんセンターなど立派な施設があるため、札幌市に移り住む人が多くいるからです。

旅の途中に寄った倶知安町の倶知安駅周辺を散策した際は、駅前でも空き地があり、夕方歩いてもほとんど人が歩いていませんでした。

夏場や冬場はニセコに近く、リゾート地として人気が高まっていますが、やはり住むには寒さが厳しいほか、勤め先や子どもの高校や大学がないため結局、札幌市などに行かなければなりません。

しかも人口が減っている中で、収入を得ることは難しいですから戻ってくることも難しいと考えられます。

自然豊かなところに住めれば子どもたちにとってもいいのですが、なかなかそう簡単には行かないのが現実です。

そういったことから、札幌市に転出しているようですが、これは北海道だけではなく全国的な流れ。

多くの県庁所在地の市への転入は多く、それ以外の多くの市町村は転出となっています。

しかも全体では人口が減っている訳ですから、多くの自治体は存続の危機に瀕しています。

ちなみに北海道では例えば白老町は1万6000人で、夕張市は1万人と市と町の人口が逆転しているところも多くあります。

市の基準は、人口が昔が3万人以上で、今は5万人以上。

人口以外にも細かな基準はありますが、人口が一つの目安なのは間違いありません。

ということは、「3万人以上いた人口がだいぶ減少している」ということが分ります。

お金が無尽蔵にあればそこらじゅうに施設や道路を造れますが、お金が限られているのであればコンパクトな街づくりを真剣に考える時期と思われます。

税金を投入して、一時的にスーパーやコンビニを誘致しても先細りは目に見えています。

結局は売り上げや利益が維持できず撤退となりますので、次の一手を考えるところまで来ていると思われます。

JR北海道も今あるすべての路線を維持できないと発表しています。

人口減少はもうかなり差し迫っている危機ということに改めて感じた旅行でもありました。


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親子自転車北海道旅行終了
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