先日、みずほ銀行のデーターなどから、節約志向が高まりロードの販売が伸びていないとブログに書きました

ただ、金額的な話が少なかったので、もう少し調べてみました。

下記のデーターは、自転車産業振興協会の年間総括から年間売上を抜粋したもの。

地域は関東のデーターになります。



一店舗当たりの平均売上金額(千円)

 H27         H28       H29
1月     1,119      1,782     1,764
2月     1,470      1,702     2,026
3月     1,573      1,235 888
4月     2,404      2,601     2,450
5月     2,581      2,713     2,269
6月     1,743      2,359     2,261
7月     2,117      2,369     2,981
8月     2,114      2,114     2,508
9月     1,844      2,335     2,803
10月    2,225     2,879     1,955
11月    1,578     1,836     1,647
12月    1,880     2,409     1,495
合計   22,648   26,334   25,047


こうやって見ると、平成28年の売り上げは大変伸びています。

一方、平成29年については、平成28年よりも4.9%減っていますが、平成27年に比べると10.5%高い数値となっています。

ただし、昨日のブログにも書きましたが、節約志向指数は平成29年10月から高くなっています。

ということで、1~9月と10~12月で比較すると

     1~9月    10~12月
H27 16,965    5,638
H28 19,210    7,124
H29 19,950    5,097

ということになりました。

平成29年については、9月までは平成28年と比較すると売上が微増となっていますが、第4四半期の減速が大きく影響しており、節約志向指数と一致します。

注目は12月で、平成27年、28年は11月に比べ増加していますが、平成29年については減少しています。

また、関東では、ロード一店舗当たりの新車販売台数は平成28年、29年とも4.4台と変わりませんが、実は販売価格帯比率が変わっています。


平成28年 4.4台
100,001~150,000円   42.5%
150,001~200,000円   15.0%
合計                           57.5%

200,001~300,000円   11.3%
300,001円以上              0.0%


平成29年 4.4台
100,001~150,000円   23.5%
150,001~200,000円   34.1%
合計                           57.6%

200,001~300,000円   10.6%
300,001円以上              2.4%


統計では、平成29年の方が単価が高くなっています。

100,001~150,000円と150,001~200,000円の差が19%にもなります。

しかも300,001円以上が2.4%と増えていることからも高価格帯にシフトしています。

購入者は高価格帯にシフト


合計値を見ると差がほとんどないことから、この価格帯の変化は専門店に顧客が流れたと考えられそうです。

ママチャリからスポーツ自転車まで販売しているところは、スポーツ自転車も15万円以下の手に取りやすい価格帯を多く展示しているからです。

統計では、スポーツ車専門店との比較がないので、これ以上は分りませんが、価格帯が上昇していることを考えるとスポーツ自転車を購入している人は、大衆的なお店ではなく専門店に移行しつつあるというのではないかと思っています。

こういったデーターを見ると、私が行っている大衆的な中規模店についてはスポーツ自転車が減少しているという店員さんのコメントは、そのまま受け取ることができそうです。

売れる台数は変わらないけど、買う人が専門店に流れた。

しかも、節約志向指数の上昇と店舗の売り上げが一致しているのを見ると経済的な状況と自転車販売も少なからずリンクしていると思われます。

ただし、今冬は昨日のブログにも書きましたが、厳冬でしたので一過性の可能性も否定できません。

平成30年のデーターが揃えば、自転車が売れなくなった原因がさらに分るのではないかと思います。

もしかしたらTOPIXや日経平均のチャートと店舗売上は、統計とある程度一致するのかもしれません。


自転車の販売台数を調べてみたら経済とおもしろい関係がなんとなく分かりました。^^